2013/12/04| Category:テイスティングレポート
シャトー・グラン・ヴェルデュ グラン・レゼルヴ2008年
今回のテイスティングレポートはこちら。
シャトー・グラン・ヴェルデュ グラン・レゼルヴ (AOC ボルドー・シューペリュール)
希望小売価格 3,300円
ヴィンテージのキャラクターもあるかもしれませんが、最初のひとくちはだいぶ固く、渋みや酸が強く感じられるクラシックなスタイルの味わいです。
時間と共にそういった要素がきれいにあわさって肉付きの良い、ふくよかな味わいに変化していきます。
前回のシャトーマルティナは、コートドブールという土地柄もあってかサンテミリオンやポムロールのようにコンクリート発酵槽を使っているようですが、グランヴェルデュはアントル・ド・メールに位置し、ステンレスタンクを使っているので醸造上の違いからくるニュアンスの違いもあるのかなと思います。
マルティナとグランヴェルデュ、両方ともメルロー主体ですが、マルティナはカベルネフラン(&マルベック)がブレンドされているのでやはりその影響がワインにしっかりと出ています(もちろん良い意味で)。
それぞれ単品で飲むと、どうしても「メルロー主体のボルドーワイン」とひとくくりにみてしまいがちなこの2つのワインですが、比較して試してみると個性の違いがしっかりと楽しめて興味深いです。
以下、テイスティングコメントです。
◆色合い
中心部がやや黒みがかった濃いルビーレッド。縁はやや赤紫色がかっていて若さも感じられるが、全体的に落ち着いた色合い。
◆香り
カシスやブラックチェリーなどの黒い果実香とトースト香やタバコの葉、オリエンタルスパイス、黒コショウ、ドライフルーツ、ナッツ、コーヒーなどのニュアンスが感じられる。
◆味わい
果実の程よい凝縮感としなやかでエレガントな飲み心地が楽しめる。しっかりとした酸とタンニンが感じられるクラシックなスタイルだが、時間が経って開いてくると色んな要素がきれいに融合してふくよかさとボリューム感が出てくる。フィニッシュにチャーミングな果実の余韻が残る。
今後もテイスティングレポートをお送りしていきます。「このワインも!」というご要望がございましたらぜひお知らせ下さい。お待ちしております!